花壇用栽培の最適化

1/6 ページ 戸外で楽しむためのシクラメン栽培の最適化 -カリフォルニアでの栽培- 戸外で楽しむためのシクラメン栽培の最適化 -カリフォルニアでの栽培- 夏場から冬場にかけて、カリフォルニアの気候環境はシクラメン栽培に良く適しています。 5 月頃から 12 月にかけて、日常平均気温 は暖かく 15 ~ 20 ℃、また常に湿度が低レベルであるため、より容易な生育のコントロールが可能です。 おそらくこういった事情から、当地域のほとんどの栽培施設では特別な設備を設置しておらず、シクラメン栽培に最適な照度 3,000 ~ 4,000 フィート燭光 ( 300 ~ 400 w/m 2 )に調整できるように、 50 ~ 70 %遮光できる黒い布を設備している程度です。 設備条件はシクラメン栽培にはこれで充分なのですが、このタイプの施設では栽培に関してリスク、および守るべきポイントがいくつか 挙げられます : - 強雨で用土が洗脱されることがあり、 EC レベルが低下する可能性があるます。これを見逃すと、結果的に生育や開花の遅 れを招き、取り返しがつかなくなります。 - 冬場( 11 月~ 1 月)は日が短く、平均気温も下がるため、このタイプの施設では光量がかなり下がってしまいます。 5,000 フィート燭光 ( 500 w/m 2 )まで上げても栽培になんらリスクはありません。 - 炭そ病、エルウィニア、ボトリチスなど、強い雨によって引き起こる病気の繁殖のリスクがあります。雨の跳ね返りでこれらの病 気の増殖が早まります。 - まれにしか霜がおりない地域であっても、このような栽培施設では霜のリスクはとても高いです。 1. 環境コントロール カリフォルニア(米国)では 2 種の方法のシクラメン栽培が行われています。1 つ目は "べディングプランツ(花壇苗)" で、もう 1 つ は "ポットプラント(鉢花)" ですが、前者の "べディングプランツ" の栽培法が多いようです。 2 つの栽培方法で大きく異なるところは、栽培環境からの保護、かん水および肥培管理です。セールスや生産者の方々と話をして いると、 例えそれが環境条件、かん水および肥培管理と対象が限られていたとしても、生産環境を向上させるための大きな投資は 難しいように見受けられます。 そこで、できる限りコストをかけず、品質を向上させることを目標として、栽培方法を見ていきます。 結果を最大限に高めるためには、栽培期間の最後までより精密に適用およびコントロールすることと、わずかな投資を検討されること も大切です。

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