ここでは、「生理障害」と名付けた様々な生育機能障害をご紹介します。原因は、気候によるストレスが多いです。注意:このリストは完全ではありません。
花弁の縁のネクロシスは、株器官の縁に壊死した組織を褐変部として残す生理障害です。この褐変部の出現は主にその器官の成長期、特に細胞伸長中にカルシウム欠乏が起こったことと関係しています。通常、この症状は葉の表面と裏面にも現れるのでご注意ください。
この現象はしばしば2月と10月に起こります。ネクロシスを招くいくつかのメカニズムは下記の通りです:
温室内の湿度が高くなると、株の蒸散が低下します。もともと移動性の低いカルシウムは、なかなか新細胞にまで届きません。
カルシウムは、根の酸素が制限されている状態では吸収されにくくなります。かん水時間が短く、頻繁に行われるほうがカルシウムは上手く吸収されます。
そこで、ネクロシスに掛かる恐れがある各段階前に不規則なかん水パターンによって予防すること:短く頻繁に行っているかん水を、時には長く少し浸出するくらいをお勧めします。
塩類濃度が高ければそれだけ利用可能な水は減ります。蒸散の流れは減り、カルシウムが新細胞に届く速度は遅くなります。塩類濃度は可能な限り低く、変化なく保つ必要があります。
N / K と K / Ca のバランスは、かん水管理が変更できる場合には維持することが可能です。
ステムの奇形は2つ要因に関係しています:
ステムの細胞は新しい細胞で、水、窒素、すなわち塩の供給に対し過敏に反応します。そこで、ステム細胞の大きさと膨圧はこれらの要素によって変わってきます。これらが不規則な場合、細胞に長短が出、奇形が発生します。
花弁の中央あたりに色の薄いシミができることがあります。これは、病気の症徴と間違われることが多いですが、原因はモリブデン欠乏です。
モリブデンは施肥と関わりがあります。また、生殖器官の成熟に関与しています。モリブデンはpH が低い環境では移動が低くなります。根の周りで pH が相対的に低くなるのは成長活動による(窒素過多に関連している)、または、軽い酸素不足の環境で根が死んでいることと関係しています。
これは、葉の縁が焼ける現象です。温室内で強い光に当たり過ぎたため(特に夏場)、塩類過多につながり、このようになったと思われます。
もしこの症状が現れたら用土の電導度とpH に注意し、塩類濃度を正常に戻すために純水でかん水して下さい。
若い葉が丸くなり、スプーンのような形になることがあります。これは、ホウ素(ボロン)欠乏により誘発されています。ホウ素は、用土の湿度が低く、温度が高い場合、移動性が低くなる成分です。
この現象は、目が粗い用土で特に目立って見られます。根と用土の接触率が低いと欠乏の恐れが高まります。
この現象は下記の通り、きちんと養液の流れを元のようにスムーズにしてあげることで治せます。
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